スモールフィッシュとは

「Small Fish （小さな魚）」とは、古川聖、藤幡正樹、ウォルフガング・ミュンヒの3人のアーティストによって、1997年に制作されたユニークなインタラクティブメディアアート作品です。2000年にはこの作品がドイツのZKMという世界最大のメディアセンターからコンピューター（Win/Mac）のソフトウェアとしてCD-ROMの形で販売されました。

絵が動く空間全体がスコア（楽譜）となり、ユーザーが動かした絵が、画面の中を泳ぎ回って互いにぶつかり合い、弾けあって、音楽を奏でます。私たちが今まで聞きなれた音楽演奏とは、ちょっとかわった印象かもしれませんが、イメージを操る楽しさとサウンドを演奏する喜びとを、複雑な操作をせずとも同時に体験できます。

その後もアーティストや有志の方々によって改良がつづけられ、色のついたクッションなどを使ってフィジカルな操作を可能にした3次元空間バージョン（日本科学未来舘などで展示）や、聴障者の方を含むバリアフリーワークショップ、生楽器とのジョイントコンサートなども国内外で開催運営されてきました。2001年には、「人間と人間の新しい関係をデザインした」としてグッドデザイン賞の特別賞を受賞しています。YCAMにおいても2004年3月、インスタレーション展示およびワークショップとミニコンサートが行われました。

YCAMもバージョンアップ作業に参加

現在YCAMでは、アーティストおよび国内外の教育・文化施設と協力し、改良・再開発を行っています。最新のコンピュータ環境に合わせたバージョンアップが行われている他、教育関係者などがこのソフトを使って独自にワークショップを実施することができるように、ソフトウェアの仕様変更、および様々なワークショップの実施例を紹介するブックレットを制作しています。新しいメディアを使った教育ツールになることが期待されています。

インスタレーション展示

来年開催される「第21回国民文化祭・やまぐち2006」。そのプレイベントとして新しいスモールフィッシュの体験型インスタレーションがYCAMに登場します。インスタレーション展示とあわせて開催されるワークショップで参加者がつくったスモールフィッシュも展示される予定です。

日時

2005年10月15日（土）〜11月27日（日）好評のため展示期間を延長しました。
休館日：火曜日および10月27日

時間

10:00〜20:00

会場

山口情報芸術センター 1Fホワイエ

料金

無料

主催・共催・後援 山口県、山口県教育委員会、第21回国民文化祭山口県実行委員会、山口市、山口市教育委員会、第21回国民文化祭山口市実行委員会、財団法人山口市文化振興財団
企画 山口情報芸術センター

【関連企画】Small Fish ワークショップ