株式会社細尾+YCAM共同研究開発成果展示
布のデミウルゴス―人類にとって布とは何か?
人類にとって布とは何か―
西陣織の老舗・細尾とYCAMとの共同研究の成果を公開!
京都の西陣織の老舗・株式会社細尾との共同研究の成果を発表する展覧会です。
布は、人が古代から文明を築く中で纏われるようになり、人の内面性・身体性・環境との関わりに多大な影響を与えてきました。現代の素材と技術により「糸」と「織」という布の根源的な秩序を解体、再構築することで、人と万物との関わりを形づくる創造主(デミウルゴス)としての布に焦点をあて、その未来の変貌を示します。
布の始まりと歴史、そして、これから
本展では、研究成果として、布の過去と未来を交錯する2つのパートから展示を構成します。(会場デザイン:周防貴之)
これからの布
京都・西陣の老舗である株式会社細尾は、元禄年間の創業から伝統的な織屋としての歴史を持ちつつも、常に革新的な技術を取り入れ、進化した織物を作り出し続けています。西陣織は、近代化に至るまでは、貴族や武士階級の高級先染めの紋織物として、贅を尽くした卓越した技巧が生み出され、現在でも、世界最高峰の織機の技術を有した伝統産業として認知されています。特に、西陣織では縦糸と横糸の1本1本に至るまで緻密に制御ができるため、箔*1に代表される特殊な素材を織り込むことが可能です。本事業では、細尾とYCAMが中心となり、慶応義塾大学筧康明研究室、アーティスト/プログラマーの古舘健と共に、西陣織の卓越した織機技術だからこそ実現できる研究開発に取り組んできました。コンピュータープログラムや新規素材の導入実験により、「糸」「織」と言った布の根源的な構成要素に新しい可能性と発想を与え、これからの布とは何か、また布によってもたらされる新たな芸術文化の進展を思考します。
*1…金銀箔を、三椏またはコウゾなどを原料とした和紙に押し、細く裁断、糸状に撚らず、平箔のまま織物に織り込む技法。
布の歴史
布の歴史を知る手立てとして、美術家の吉田真一郎が収集し、展示構成した大麻布群を参考作品として公開します。大麻布は、紀元前から作られており、日本人にとって最も身近な布です。また素材である大麻自体が、信仰においても古くから重要な役割を果たしてきた意味でも、大麻布は日本人の文化や民俗の固有性と深い関わりがあります。大麻布によって構成された白一色の布群を展示することで、「白」の微細な変化から、布を構成する微視的で繊細な要素を表現し、布の歴史へと思考を促します。
展示作品
- 準備中
Complex Order #1:moire / #2:radial / #3:flow
展示物
- 準備中
Heteroweave 001
- 準備中
Heteroweave 002
- 準備中
Heteroweave 003
- 準備中
白
入場料
- 入場無料
基本情報
開催日時 |
2017年12月9日(土)〜2018年3月11日(日) 10:00〜19:00 |
イベント休止日 |
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会場 |
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入場料 | 入場無料 |
プレスリリース |
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クレジット |
研究開発:株式会社細尾、慶應義塾大学筧康明研究室/JST ERATO 川原万有情報網プロジェクト、古舘健(アーティスト/プログラマー) 主催:公益財団法人山口市文化振興財団 |