からだに訊くテクノロジー―さわって、着て、かんがえる

「メディア表現」を、より身近に捉えていくことを目的としたレクチャーシリーズ「YCAMメディア・キッチン」の第2弾です。今回は「着られるテクノロジー」をテーマに、アーティストで研究者のダニエル・ワイルドさんを講師に迎えて開催します。

有史以来、人々の生活を豊かにしてきたテクノロジー。それが高度に発達し、当たり前のように身近に溢れる今日においては、本来〈使う〉べきはずのテクノロジーに、かえって〈使われている〉かのように感じたり、あるいはテクノロジーが身体感覚から次第に離れたものになっていくように感じている方も多いのではないでしょうか。
このレクチャーでは、ワイルドさんが世界各地で展開している「OWL（オウル）」というプロジェクトの紹介を通じて、テクノロジーと私たちの生活との間に横たわるこうした違和感を掘り起こしてみるとともに、それを乗り越えるための有効なアプローチと考えられている「ウェアラブル・テクノロジー」という技術について理解していきます。この機会に、生活を取り囲む「当たり前」を、身体からのメッセージを頼りに見つめ直し、私たち一人ひとりの日常を全く新しいものに変えてしまうかもしれない、未知のテクノロジーについて考えてみましょう。