藤幡正樹インスタレーション展
モレルのパノラマ
アーティストの藤幡正樹によるインスタレーション作品を展示する展覧会です。
パノラマとは、視る人をとりまく周囲全景の映像です。人が背後の風景を直接視ることができないように、それは人間にとって何らかの外部の映像テクノロジーを使って初めて知覚可能になる風景です。そのために美術史においても、パノラマはドーム型絵画から、写真、バーチャルリアリティにいたるまで、視覚表現のテクノロジーを駆使してさまざまな挑戦を繰り返してきました。
今回の「モレルのパノラマ」では「全方位センサー」という最新の映像技術と独自のコンピュータプログラムを使って、ユニークな発想のパノラマ映像を作品の中に実現していきます。そこに映し出される映像は、他ならぬ視ている〈私〉がマッピングされた不思議な風景です。
視る〈私〉と、テクノロジーによって視られ引きはがされる〈私〉という二重のリアリティ。これをパラレル・リアリティと呼べるかもしれません。パノラマの表象(表現)を通じて、私たちの視覚(感覚)と存在の関係はいかに変化してゆくのか。「モレルのパノラマ」は、実際に体験し、感じることで伝わる作品です。作品空間に入って、あなたの身体と感覚で、パノラマが生み出す不思議な空間と時間を、ぜひ体験してみてください。
展示作品
プロフィール
藤幡正樹
メディアアーティスト
メディアアートのパイオニアとして、1980年代にCG作品《Mandala1983》、《MIROKU_Maitreya》をSigGraph等で発表して話題となる。その後コンピュータによる彫刻作品《Geometric Love》、《Forbidden Fruits》を経て、90年代にはインタラクティブ作品《Beyond Pages》を発表、同作品は98年にドイツ、カールスルーへのZKMに収蔵される。9 ...
入場料
- 入場無料