ANODE sound installation version
プロフィール 大友良英
音楽家の大友良英によるインスタレーション作品の展示です。
2003年12月にYCAMで開催した即興演奏者(インプロヴァイザー)11人+エキストラ8人による公演『anode』のなかのpart1『anode#2』を4チャンネルで録音したものを、YCAM館内にサウンドインスタレーションとして再現した作品です。
『anode#1』では、フラットな会場に11人の演奏者が、内部の観客を囲むようにして楕円形に外側に配置され、『anode#2』ではさらに、2階/3階席にエキストラの演奏者8人が加わり演奏されました。(エキストラは山口市在住の演奏者によって構成)ライブ空間の生の音響を前提として作られているため、サイン波用以外にはPAシステムは使用していません。可聴範囲を超えた音を含め、音群が相互にさまざまな音域で点在・共振・反響し、刻々と変化する音の様相、空間の漂いや変容を経験すること、通常の<音楽>的ストーリーを楽しむのではなく、<音>そのものの肌触りや交錯から微細に生まれるものに着目した作品です。
この作品は、11人の演奏者に幾つかの演奏上のルールをあらかじめ設けた上、即興を行うことによって作られています。『anode』全体を構成する3つのパートにはそれぞれ異なるルールが設定されていますが、全てに共通する設定は次の通りです。a)他人の演奏に反応してはいけない。b)演奏に起承転結などのストーリーをつけてはいけない。c)普段使っている音楽的な語法:リズム、メロディ、クリシェを使ってはいけない。
これらの制限は即興奏者たちの自由を奪うことを目的としているのではありません。逆にそうした制限の中で、はじめて開かれてくる新しい音の聴こえ方が即興演奏に何をもたらすか、ということにこの作品の根幹があるといえます。
プロフィール
プロフィール
大友良英
音楽家
音楽家 1959年横浜生まれ。実験的な音楽からジャズやポップスの領域までその作風は多種多様、その活動は海外でも大きな注目を集める。また映画やテレビの劇伴作家としても数多くのキャリアを有する。近年は「アンサンブルズ」の名のもと様々な人たちとのコラボレーションを軸に展示作品や特殊形態のコンサートを手がけると同時に、一般参加型のプロジェクトにも力をいれている。震災後は十代を過ごした福島でプロジェクトを立 ...
入場料
- 入場無料
基本情報
開催日時 |
2004年1月11日(日)〜4月12日(月) 10:00〜22:00 |
イベント休止日 |
|
会場 |
|
入場料 | 入場無料 |