今泉力哉監督特集

下北沢の古着屋で働く荒川青（あお）は、恋人に浮気された上に振られたが、いまだに彼女のことが忘れられない。そんな青のもとに、美大に通う女性監督から自主映画の出演依頼が舞い込むー。変貌する文化の街“下北沢”を舞台にした、古着屋と古本屋と自主映画と恋人と友達についての物語。どこにでもある下北沢の日常が今泉独特のユーモアと優しさに包まれながら紡がれていく、珠玉の群像劇。

バイトに明け暮れ、楽しいことなどなにひとつなく、うだつの上がらない日々を送っていた劔（つるぎ）。しかし、アイドルのイベントに参加したことから、劔の人生は大きく変わっていく…。劔樹人の自伝的コミックエッセイ「あの頃。男子かしまし物語」の映画化。同じ趣味を持つ仲間と出会い遅れてきた青春を謳歌する青年が自分らしさや幸せな生き方を見つけていく、笑いと涙の青春叙事詩。

かつて恋人同士だった二人の男性の、8年ぶりの再会から物語がスタートする。出会いから13年後、迅は周囲にゲイだと知られることを恐れ、ひっそりと一人で田舎暮らしを送っていた。そこに、6歳の娘・空を連れた渚が突然現れる。LGBTQの人々と古くから根付いている共同体の共存への希望、親権を争う法廷劇、変化しつつある家族の形、そしてシングルマザーが直面する過酷な現状なども描かれる。

28歳のOLテルコは、猫背でひょろひょろのマモルに出会い、恋に落ちた。その時から、テルコの世界はマモル一色に染まり始める。友達の助言も聞き流し、どこにいようと電話一本で駆け付ける。大好きだし、超幸せ。マモル優しいし。だけど。マモちゃんは、テルコのことが好きじゃない。テルコは都合のいい女でしかなかった…。角田光代のみずみずしくも濃密な片思い小説を映画化。恋のすべてが詰まった作品。

夏目誠一は、独身、彼女無し。好きな花の仕事をして、穏やかに暮らしている。夏目の営む街で一番オシャレな花屋「mellow」と、廃業寸前のラーメン屋を舞台に、その周辺の様々な人々のたくさんの実らない恋が描かれていく。それでも一切暗くなることなく、いっそ美しく、面白おかしな物語が展開される。今泉力哉監督による渾身のオリジナルストーリー。田中圭を主演にした恋愛群像エンターテイメント。