金曜夜のYCAMシネクラブ vol.16

舞台はカラフルでエネルギーに溢れたマニラのスラム。路上で暮らしている孤児の少女ブランカは、有名な女優が自分と同じ境遇の子供を養子に迎えたというニュースを見て「お母さんをお金で買う」というアイディアを思いつく。日本人として初めてヴェネツィア・ビエンナーレ＆ヴェネツィア国際映画祭の全額出資を得た長谷井宏紀監督がフィリピンを舞台に撮影した心温まる感動作。

京都生まれ京都育ちの17歳、赤田孝豊。思春期ならではの同級生との別れや喧嘩、そして幼馴染の少女・みことへの初恋を経験する。日常と非日常、夢と現実――古都・京都の街並みを背景に、双方の世界を行き来する一人の少年のゆらめきときらめきが、鮮やかに紡ぎ出されていく。 監督は『ももいろそらを』『ぼんとリンちゃん』の小林啓一。

大学入学後誘われるがまま映画サークルに入った「僕」は、部室のカメラを借りて映像日記を撮り始める。新しい環境の中、行く先々で必ず現れる一人の女の子。なんとなく気になってしまう彼女に、未完に終わった映画の続きを撮ってほしいと頼まれる。カメラを回し続ける「僕」は、次第にまだ存在しないフィクションの一部になっていく。