Select CINE=TECTONICS #22
サミュエル・フラー監督特集
ジャン=リュック・ゴダール、ヴィム・ヴェンダース、アキ・カウリスマキら名だたる映画監督たちに愛され、20世紀アメリカを体現する映画監督サミュエル・フラー(1912-97)。『サミュエル・フラー自伝 わたしはいかに書き、闘い、映画をつくってきたか』(boid刊)刊行を機に、フラー監督作7作品とドキュメンタリー作品1作品を特集上映します。
提供:マグネット・コミュニケーションズ
配給:boid
上映作品9作品
作品上映
最前線物語
The Big Red One
作品上映
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最前線物語
The Big Red One
わたしがこれまでに観てきた映画のなかで最も真正で、感傷が廃され、情け容赦のないものばかりだった…マーティン・スコセッシ(映画監督)
「生き残ることが、歩兵の世界では何をさし置いても第一に考えられていたことだ」と自伝で戦争体験を語るフラー。自身が第二次世界大戦で志願した歩兵師団の名前「ビッグ・レッド・ワン」のタイトルで小説を執筆。長い年月映画化のチャンスをうかがい、約40年後イスラエル、アイルランドで撮影を敢行した。
戦場を強行軍で前進することの本当の過酷さを土地と肉体の力を使って描く。第一次世界大戦で終戦を知らず敵兵を射殺した体験を持つ古参の軍曹と4人の新兵が、北アフリカ戦線からシシリー島、そしてノルマンディー上陸作戦と戦地を渡り歩く中で不思議と生き残り、それぞれひとりの人間としても成長していく。
1980年/アメリカ/113分/カラー/35ミリフィルム上映(東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵)
監督・脚本:サミュエル・フラー
撮影:アダム・グリーンズバーグ
音楽:ダナ・カプロフ
出演:リ・マーヴィン、マーク・ハミル、ロバート・キャラダイン、ボビー・ディ・チコ、ケリー・ワード
作品上映
ストリート・オブ・ノーリターン
Street of No Return
作品上映
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ストリート・オブ・ノーリターン
Street of No Return
キース・キャラディン主演の傑作フィルム・ノワール!
ナンバーワンの人気歌手だったマイケルは、その人気絶頂の時に出会ったバーの踊り子シリアと出会い恋に落ちるが、彼女は暗黒街のボス、エディの愛人だった。エディの復讐にあったマイケルは、シリアも失い、また、歌手の命である声をも失う。そしてある中の浮浪者にまで落ちぶれた彼は、ある暴動の夜、エディへの復讐のチャンスをつかむ。
原作は、日本では『ピアニストを撃て』の原作者として知られるアメリカのノワール作家デヴィッド・グーディス。
1989年/フランス・ポルトガル/93分/カラー/35ミリフィルム上映
監督・脚本:サミュエル・フラー
原作:デヴィッド・グーディス
撮影:ピエール=ウィリアム・グレン
音楽:カール=ハインツ・シェーファー
出演:キース・キャラダイン、ヴァレンティーナ・ヴァーガス、ビル・デューク、アンドレア・フェレオル、ベルナール・フレッソン
作品上映
ベートーヴェン通りの死んだ鳩〈ディレクターズカット版〉
Tatort : Tote Taube in der Beethovenstraße
作品上映
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ベートーヴェン通りの死んだ鳩〈ディレクターズカット版〉
Tatort : Tote Taube in der Beethovenstraße
約45年にわたって放映され続けているドイツの長寿テレビドラマ・シリーズ『犯行現場』の一挿話として製作され、劇場公開された幻の傑作
アメリカから国際犯罪組織を追いかけドイツで孤軍奮闘する私立探偵サンディを蠱惑する悪女クリスタ。本物のカーニバルを使っての伝説的なシーンなど、テレビシリーズの一遍となる低予算を逆手に、アナーキーかつ自由奔放に創りあげた。フラーがオリジナル脚本を兼任したこの挿話は、一個の完全に独立した作品である。今回上映されるのは、従来劇場公開用に流通していた版より約25分長い123分のディレクターズ・カット版。
1973年/ドイツ/123分/カラー/デジタル上映
監督・脚本:サミュエル・フラー
撮影:イエジー・リップマン
音楽:CAN
出演:グレン・コーベット、クリスタ・ラング、アントン・ディフリンクほか
作品上映
ホワイト・ドッグ
White Dog
作品上映
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ホワイト・ドッグ
White Dog
アメリカで公開禁止となった問題作!
タイトルとなった「ホワイト・ドッグ」とは、黒人たちを襲うように人種差別主義者に調教された犬のこと。70年代に書かれた原作は68年のアメリカを舞台に、ロマン・ガリーによって私小説的な形式をとって書かれた。
女優志願の主人公ジュリーはある日、白いシェパードを車で轢き、自宅で介抱。犬はそのままジュリーの飼い犬となるが、ある日、その犬が血まみれになって帰ってきた。ジュリーの仕事場では、共演者に襲いかかる。どうやらこの犬は、特別に訓練された戦闘犬であるらしい…。
アメリカでは上映禁止となった本作は、当初、ロマン・ポランスキー監督による映画化が予定されていた。撮影は、ドン・シーゲルやクリント・イーストウッドの作品で名高いブルース・サーティーズ。フラーとの共同脚本は、後に『L.A.コンフィデンシャル』や『8 Mile』を監督するカーティス・ハンソンが手がけた。
1982年/アメリカ/99分/カラー/35ミリフィルム上映
監督・脚本:サミュエル・フラー
脚本:カーティス・ハンソン
撮影:ブルース・サーティース
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:クリスティ・マクニコル、ポール・ウィンフィールド、バール・アイヴス、ジェイムソン・パーカー、クリスタ・ラング
作品上映
裸のキッス
THE NAKED KISS
作品上映
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裸のキッス
THE NAKED KISS
世界中の映画監督に影響を与えた衝撃的な冒頭シークエンス!
横暴なヒモに反撃して大都会を逃げ出した売春婦のケリーが、グラントヴィルという名の小さな町にやって来る。元売春婦が一見平穏な田舎町に潜む不誠実・悪意・偽善・不寛容・憎悪と孤独に闘う姿を描き出す。『ショック集団』に続き撮影を担当したスタンリー・コルテスは『偉大なるアンバーソン家の人々』(42)や『狩人の夜』(55)手がけた名カメラマン。
1964年/91分/モノクロ/デジタル上映
製作・脚本・監督:サミュエル・フラー
撮影:スタンリー・コルテス
音楽:ポール・ダンラップ
出演:コンスタンス・タワーズ、アンソニー・アイスリー、マイケル・ダンテほか
作品上映
チャイナ・ゲイト
CHINA GATE
作品上映
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チャイナ・ゲイト
CHINA GATE
フラーが数多く手がけたアジアを舞台にした秀作
第一次インドシナ戦争時の1954年。かつて朝鮮戦争で戦ったアメリカ人ブロックとゴールディは、今や傭兵としてインドシナでフランス外人部隊に所属していた。やがてブロック率いる破壊工作班が、敵地を潜り抜けて中国国境にあるベトミンの軍需品集積場を爆破しに行くことになる。
1957年/アメリカ/97分/モノクロ/デジタル上映
製作・脚本・監督:サミュエル・フラー
撮影:ジョセフ・バイロック
音楽:ヴィクター・ヤング
出演:ジーン・バリー、アンジー・ディッキンソン、ナット・キング・コールほか
作品上映
フラーライフ
A FULLER LIFE
作品上映
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フラーライフ
A FULLER LIFE
フラーの一人娘サマンサが、初めて監督を手がけたドキュメンタリー作品
総勢15名におよぶ映画人(フラー所縁の人々やファンたち)が、『サミュエル・フラー自伝 わたしはいかに書き、闘い、映画をつくってきたか』(遠山純生訳)の各章からの抜粋を朗読し、その生涯を再構成する。朗読者は以下の面々。俳優・脚本家・監督ジェイムズ・フランコ、女優ジェニファー・ビールス(『デンジャー・ヒート/地獄の最前線』(90)の主人公パティ役)。俳優・監督ビル・デューク(『ストリート・オブ・ノー・リターン』(89)のボレル副署長役)。映画監督ジェイムズ・トバック、ジョー・ダンテ、ヴィム・ヴェンダース、モンテ・ヘルマン、ウィリアム・フリードキン。『最前線物語』(80)で兵卒を演じた俳優たち──ケリー・ウォード、ペリー・ラング、ロバート・キャラディン、マーク・ハミル。英国の俳優ティム・ロス。俳優・脚本家バック・ヘンリー。女優コンスタンス・タワーズ(『ショック集団』で主人公ジョニーの恋人キャシー役、『裸のキッス』で主人公ケリー役を演じた)。
フラーの肉声を代弁する上記の人々の姿に、写真、歴史的記録映像、新たに発見された16ミリ映像(フラーが第二次大戦出征以降に撮影した素材や、ホーム・ムーヴィーの類)等が織り交ぜられ、作家のきわめてユニークな人生が親しみと共に浮かび上がる。
2013年/アメリカ/80分/カラー/デジタル上映
監督・プロデューサー:サマンサ・フラー
出演:ジェームズ・フランコ、ロバート・キャラダイン、ヴィム・ヴェンダースほか
作品上映
ショック集団
SHOCK CORRIDOR
作品上映
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ショック集団
SHOCK CORRIDOR
フラーの大ファンとして知られるジャン=リュック・ゴダールが、1965年度のベストテン映画の一本に挙げた神話的傑作
新聞記者ジョニー・バレットは、精神病院で起こった殺人事件を解明することで、手っ取り早くピューリツァー賞を受賞しようと野心を抱いている。性倒錯者を装って院内に潜入し、殺人を目撃した三人の患者に接近して下手人の正体を暴こうとする。
1963年/アメリカ/101分/モノクロ・パートカラー/デジタル上映
製作・脚本・監督:サミュエル・フラー
撮影:スタンリー・コルテス
音楽:ポール・ダンラップ
出演:ピーター・ブレック、コンスタンス・タワーズ、ジーン・エヴァンスほか
作品上映
安井豊作(映画批評家/「シネ砦」編集委員)+樋口泰人トークイベント(映画批評家/爆音映画祭主宰)
作品上映
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安井豊作(映画批評家/「シネ砦」編集委員)+樋口泰人トークイベント(映画批評家/爆音映画祭主宰)
上映/イベントスケジュール
上映期間:2016年3月19日(土)〜26日(土)
日付 | 時間 |
上映作品 イベント |
3月19日(土) | 13:30〜15:23 |
最前線物語 |
3月19日(土) | 16:00〜17:33 |
ストリート・オブ・ノーリターン |
3月19日(土) | 17:35〜18:35 |
安井豊作(映画批評家/「シネ砦」編集委員)+樋口泰人トークイベント(映画批評家/爆音映画祭主宰) |
3月20日(日) | 13:30〜15:33 |
ベートーヴェン通りの死んだ鳩〈ディレクターズカット版〉 |
3月20日(日) | 16:00〜17:29 |
ホワイト・ドッグ |
3月20日(日) | 18:00〜19:31 |
裸のキッス |
3月21日(月) | 13:30〜15:07 |
チャイナ・ゲイト |
3月21日(月) | 15:40〜17:00 |
フラーライフ |
3月21日(月) | 17:30〜19:11 |
ショック集団 |
3月26日(土) | 13:30〜15:11 |
ショック集団 |
3月26日(土) | 15:40〜17:11 |
裸のキッス |
3月26日(土) | 17:40〜19:17 |
チャイナ・ゲイト |
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チケット情報
料金
料金
- 一般
- 1,000円
- any会員
- 800円
- 特別割引
- 800円
- 25歳以下
- 800円
3回券
- 一般
- 2,400円
- any会員
- 1,500円
- 特別割引
- 1,500円
- 25歳以下
- 1,500円
備考
チケットの購入方法についてはこちらをご覧ください
特別割引は、シニア(65歳以上)と障がい者および同行の介護者が対象となります。
基本情報
上映期間 |
2016年3月19日(土)〜26日(土) |
上映作品 | 9作品 |
チケット情報 | 有料 |