金曜夜のYCAMシネクラブ vol.12

高校3年生の野間響子は、学園闘争を真似しているだけの自分に嫌気がさしていた。ある日響子は、親友に連れられて入ったバロック喫茶「無伴奏」で、どこか捉えどころのない大学生・渉とその友人たちに出会、いつしか響子は渉に惹かれていく。直木賞作家・小池真理子の半自叙伝的同名小説を『ストロベリーショートケイクス』の矢崎仁司監督が完全映画化。

盲目の貝類学者（リリー・フランキー）は厭世的生活を送っていた。しかし、島に流れ着いたいづみの奇病を偶然にもイモガイの毒で治してしまったことで、奇跡的な貝による治療を求めて次々と人が島に押し寄せ、静かだった生活は一変していく。ピューリッツァー賞受賞作家アンソニー・ドーアの同名小説の舞台設定を、沖縄の離島に大胆に置きかえた意欲作。

元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎。「BOXER JOE」で辰吉のドキュメンタリー作品を手がけた阪本監督が、以降20年間定期的に撮影を続け完成させた本作。1995年、日本ボクシング・コミッションのルールにより国内戦が出来ず、海外にリングを求めていた25歳当時から始まり、次男・辰吉寿以輝がプロテストに合格した2014年、44歳までのインタビューを中心に構成し、辰吉の人間性を捉えた。