至高の音楽に浸る

1930年代から60年代にかけてのベルリン、モスクワ、パリ、ニューヨークを舞台に、ルドルフ・ヌレエフ（バレエダンサー）、エディット・ピアフ（歌手）、ヘルベルト・フォン・カラヤン（指揮者）、グレン・ミラー（音楽家）などの実在の芸術家をモデルとした4組のカップルの人生模様と、それらが運命の糸に導かれてゆく大河メロドラマ。クライマックス、20世紀最高の振付師モーリス・ベジャール+天才ダンサー ジョルジュ・ドンによる「ボレロ」のシーンは生涯忘れられない感動を呼び起こす。

監督は『男と女』（1966）のクロード・ルルーシュ。「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」などで知られるミシェル・ルグランと「ある愛の詩」のフランシス・レイという映画音楽の巨匠2人が音楽を担当。

ウィーン・フィル、ベルリン・フィルと並ぶ世界三大オーケストラである、オランダのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団。国王からロイヤルの称号を与えられた王室御用達のこのオーケストラは、2014年英国グラモフォン誌によって世界のオーケストラ第一位に選ばれた。本作では、創立125周年を記念するワールドツアーに密着。それはオーケストラの楽団員にとって、世界の人びととふれあい、限りない音楽の力に出会う旅だった。

本作は『アンダーグラウンド・オーケストラ』の巨匠エディ・ホニグマン監督によるロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団初のドキュメンタリー映画。世界ナンバーワン オーケストラでありながら、飾らずひたむきな楽団員が奏でるあたたかな音色が世界をつなぐ、その至福のハーモニーが全編に響きわたる。