天才絵描きの肖像

浮世絵師・お栄は、父であり師匠でもある葛飾北斎とともに絵を描いて暮らしている。雑然とした家に集う善次郎や国直と騒いだり、犬と寝転んだり、離れて暮らす妹・お猶と出かけたりしながら絵師としての人生を謳歌している。今日も江戸は、両国橋や吉原、家事、妖怪騒ぎ、など喜怒哀楽に満ちあふれている。恋に不器用なお栄は、絵に色気がないと言われ落ち込むが、絵を描くことはあきらめない。そして、百日紅が咲く季節が再びやってくる、嵐の予感とともに…。

監督は『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ！オトナ帝国の逆襲』などで知られる名匠・原恵一。江戸を生きたお栄（葛飾応為）の生き様を、昭和に描いた杉浦日向子― そして現在へ。 杏×椎名林檎×原恵一のタッグで時代を超えて紡がれる傑作長編アニメーションが、ついに完成！

19世紀、イギリス。若い頃から画家として成功していたターナーは、新たなインスピレーションを求めていつも旅をしていた。そんな彼を助手として支えていた父が病で亡くなると、悲しみから逃れるように訪れた港町で、生き方を変える"ある再会"を果たす。やがて並外れた才能は時代の先を行くようになり、その評価は真っ二つに分かれていくが──。

「戦艦テメレール号」など数々の傑作を残した、ロマン主義の巨匠ターナー。若くして名声を得ながら新たな表現を模索し続けた天才画家。名前と身分を偽って意外な場所に出没するなど、旅を愛した画家の素顔は謎に包まれていた。ターナーの創作の秘密が紐解かれながら、目前に名画の世界が広がる驚き、そして、豊かに生きることの素晴らしさが胸を打つ感動の物語が誕生した。ターナーを演じたのは『ハリー・ポッター』シリーズのティモシー・スポール。カンヌ映画祭最優秀主演男優賞を含め多数の賞を受賞した。