フランソワ・トリュフォー映画祭
トリュフォーは世界をまるごと見ていた。不良だが実にエレガントだった。
--ジェラール・ドパルデュー(俳優『終電車』『隣の女』)
ヌーヴェル・ヴァーグの旗手として世界の映画に革命を起こし、日本の映画ファンにこよなく愛されるフランソワ・トリュフォー(1932-84)。後にフランス映画を代表する映画監督となったトリュフォー没後30年を期に、「アントワーヌ・ドワネル」を主人公にした自伝的作品群を含む計12作品を特集致します。
上映作品10作品
作品上映
大人は判ってくれない
LES QUATRE CENTS COUPS
作品上映
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大人は判ってくれない
LES QUATRE CENTS COUPS
処女長編作品にしてヌーヴェル・ヴァーグの金字塔。100人近い候補者のなかから選ばれたJ=P・レオー扮する不良少年ドワネルの物語。学校をさぼって映画館や遊園地で遊び、盗みを働いては少年鑑別所送りに...。少年の瑞々しい表情やユニークなふるまいを巧みにすくいあげた息をのむ撮影や、ラストシーンの鮮烈なイメージは永遠に忘れがたい。
1959年/99分/モノクロ/デジタルリマスター版
出演:ジャン=ピエール・レオー、クレール・モーリエ
作品上映
アントワーヌとコレット〈二十歳の恋より〉+夜霧の恋人たち 2作品上映
作品上映
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アントワーヌとコレット〈二十歳の恋より〉+夜霧の恋人たち
作品上映
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アントワーヌとコレット〈二十歳の恋より〉
『大人は判ってくれない』で鮮烈なデビューを果たしたトリュフォーと主演のJ=P・レオーが再び組んで作った"アントワーヌ・ドワネル"もの第2章。少年鑑別所を出たドワネルはレコード会社に勤務。ある日音楽会でコレットと出会いひと目惚れ。何度アタックしてもつれなくされる彼は、彼女と仲良くなろうと一計を案じるが...。5人の監督によるオムニバスの一編として製作された本作は、初恋にときめく青年の一途な純情をユーモアたっぷりに描いた好編。
1962年/29分/モノクロ/35ミリ
出演:ジャン=ピエール・レオー、マリー=フランス・ビジェ
作品上映
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夜霧の恋人たち
"アントワーヌ・ドワネル"もの第3章。兵役を終え社会復帰したアントワーヌ。ガールフレンドの父親に紹介されホテルのフロント係として働き始めるが、ある日浮気の調査にやってきた男に気に入られ探偵業に転職。潜入捜査で出会った美しい人妻にまたもやひと目ぼれ。極端な心理描写を排し、縦横無尽にレオーを追いかけるキャメラ、文学や音楽の引用、美しいパリの風景...。おもちゃ箱をひっくり返した様な青春のひとコマが楽しい一編。
1968年/90分/カラー/35ミリ
出演:ジャン=ピエール・レオー、デルフィーヌ・セイリグ、クロード・ジャド
作品上映
家庭
DOMICILE CONJUGAL
作品上映
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家庭
DOMICILE CONJUGAL
『夜霧の恋人たち』のラストで仲睦まじかったアントワーヌとクリスチーヌはとうとう結婚、 男の子も生まれ親子の生活が始まる。バイオリン教師の妻と違い、相変わらず恋も仕事も移り気なアントワーヌは仕事場で知りあった日本人キョーコに興味を。エルンスト・ルビッチやジャック・タチにオマージュを捧げ、ユーモアたっぷりに夫婦の生態を可視化した隠れた傑作。
1970年/100分/カラー/35ミリ
出演:ジャン=ピエール・レオー、クロード・ジャド
作品上映
突然炎のごとく
JULES ET JIM
作品上映
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突然炎のごとく
JULES ET JIM
長編3作目は映画史に残る究極のラブストーリー。男2人と女1人の三角関係という古典的な設定をヌーヴェル・ヴァーグの自由な映画作法で斬新に、かろやかに描ききったフランス映画屈指の傑作。今も現役で活躍中の大女優J・モローの自由奔放な演技がスクリーンに炸裂。死への憧憬を内に秘めながら、きまぐれで情熱的なヒロイン像は見事。
1961年/105分/モノクロ/デジタルリマスター版
出演:ジャンヌ・モロー、オスカー・ウェルナー、アンリ・セール
作品上映
日曜日が待ち遠しい!
VIVEMENT DIMANCHE!
作品上映
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日曜日が待ち遠しい!
VIVEMENT DIMANCHE!
南仏の小さな不動産屋で働く女秘書がある殺人事件に巻き込まれる。好奇心旺盛な彼女は探偵の真似事を始める。雨に濡れた歩道、謎のナイトクラブ、夜の街並み等、モノクロの美しい映像が魅力的。トリュフォー最後のパートナーとなったF・アルダンのエレガントな美しさに見惚れること間違いなし。遺作にも関わらず全篇にただよう瑞々しさは圧巻。
1983年/111分/モノクロ/35ミリ
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、ファニー・アルダン
作品上映
隣の女
LA FEMME D'À CÔTÉ
作品上映
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隣の女
LA FEMME D'À CÔTÉ
『アデルの恋の物語』にみられる、死をも恐れぬ究極の愛を描くトリュフォーは、一方で『柔らかい肌』や本作のように平穏な日常生活にひそむ愛の罠を徹底したリアリズムで追及する監督でもある。かつて愛し合い別れた男女が偶然隣人同士に。互いに家庭をもつふたりの不倫の結果は...。成熟した大人が恋の炎に身を焦がすさまをF・アルダンとG・ドパルデューが繊細に演じ、見事な愛のドラマとなった傑作である。
1981年/106分/カラー/35ミリ
出演:ジェラール・ドパルデュー、ファニー・アルダン
作品上映
暗くなるまでこの恋を
LA SIRÈNE DU MISSISSIPI
作品上映
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暗くなるまでこの恋を
LA SIRÈNE DU MISSISSIPI
ノワール系作家ウィリアム・アイリッシュ(別名コーネル・ウールリッチ)の名作『暗闇へのワルツ』を基に作られたラヴロマンス・ミステリーの傑作。サスペンス映画の巨匠ヒッチコックに傾倒するトリュフォーが、華麗な映像美でみせる愛の逃避行。ゴダールの『勝手にしやがれ』で大スターとなったベルモンドとサン・ローランのゴージャスな衣装を身にまとうドヌーヴのふたりが、行き場のない恋にさまよう大人の男女を熱演。欧州横断ロケもみものである。
1969年/123分/カラー/デジタルリマスター版
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、カトリーヌ・ドヌーヴ
作品上映
終電車
LE DERNIER MÉTRO
作品上映
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終電車
LE DERNIER MÉTRO
ナチス占領下のパリを舞台に、演劇の灯を守る俳優たちの公私に渡る波乱万丈の日常を描いた物語。亡命中の夫がいる美貌の看板女優にC・ドヌーヴ、彼女に恋心を抱く新人俳優にG・ドパルデューというフランスを代表する2大スター共演で作られた本作は、巨匠の風格がただようトリュフォー晩年の傑作。監督が最も得意とする複雑な恋の三角関係を軸に、サスペンスに満ちた展開、ラストの衝撃等、娯楽映画の王道を行く楽しさ。セザール賞の10部門受賞。
1980年/131分/カラー/デジタルリマスター版
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラルド・ドパルデュー
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あこがれ+ピアニストを撃て 2作品上映
作品上映
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あこがれ+ピアニストを撃て
作品上映
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あこがれ
1950年代後半、古い映画を激しく批判し"フランス映画の墓堀人"と呼ばれたトリュフォーが、16ミリの習作『ある訪問』に続いて製作した実質的デビュー作。南仏の田舎町を舞台に、美しい娘と、彼女が気になってしかたがない少年たちの間で起こった小さな事件。光溢れるロケ撮影、スカートをなびかせ自転車を走らせるB・ラフォンの美しい肉体、いたずら好きの少年など、その後のトリュフォー作品につながる主題がすでに提示されている。
1957年/17分/モノクロ/35ミリ
作品上映
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ピアニストを撃て
長編2作目でデヴィッド・グーディスの暗黒小説を映画化。かつて国際的なピアニストだった男は、あるスキャンダル原因で今は場末のカフェのピアノ弾きに。やがて彼は店のウェイトレスと恋仲になるが...。ハイ・テンポな演出、洒落たユーモア、Cアズナヴールのシャンソンで構成された異色のフィルム・ノワール。
1960年/85分/モノクロ/35ミリ
出演:シャルル・アズナヴール、マリー・デュポワ
作品上映
逃げ去る恋
L'AMOUR EN FUITE
作品上映
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逃げ去る恋
L'AMOUR EN FUITE
"アントワーヌ・ドワネル"もの最終章。クリスチーヌと協議離婚したアントワーヌはレコード屋で働くサビーヌと恋仲に。ある日駅で初恋のコレットに偶然出会い...。過去に作られた4本の名場面を巧みに挿入し、少年時代から中年にさしかかった現在までを自由に行き来する異色の構成が、トリュフォーの人生と俳優たちの人生を合わせ鏡のように照らしあわす。流れゆく月日に思いを馳せ、アラン・スーションの歌声で幕を閉じる見事な完結編。
1979年/94分/カラー/35ミリ
出演:ジャン=ピエール・レオー、マリー=フランス・ビジェ
上映/イベントスケジュール
上映期間:2015年3月12日(木)〜29日(日)
日付 | 時間 |
上映作品 イベント |
3月12日(木) | 19:00〜20:39 |
大人は判ってくれない |
3月13日(金) | 14:00〜15:59 |
アントワーヌとコレット〈二十歳の恋より〉+夜霧の恋人たち |
3月13日(金) | 16:30〜18:10 |
家庭 |
3月14日(土) | 14:00〜15:45 |
突然炎のごとく |
3月15日(日) | 13:30〜15:21 |
日曜日が待ち遠しい! |
3月15日(日) | 16:00〜17:46 |
隣の女 |
3月15日(日) | 18:30〜20:33 |
暗くなるまでこの恋を |
3月19日(木) | 19:00〜21:11 |
終電車 |
3月20日(金) | 17:00〜18:39 |
大人は判ってくれない |
3月21日(土) | 16:00〜17:46 |
隣の女 |
3月21日(土) | 18:30〜20:12 |
あこがれ+ピアニストを撃て |
3月22日(日) | 13:30〜15:29 |
アントワーヌとコレット〈二十歳の恋より〉+夜霧の恋人たち |
3月22日(日) | 16:00〜17:40 |
家庭 |
3月22日(日) | 18:15〜19:49 |
逃げ去る恋 |
3月27日(金) | 17:00〜19:03 |
暗くなるまでこの恋を |
3月28日(土) | 13:30〜15:04 |
逃げ去る恋 |
3月28日(土) | 15:45〜17:36 |
日曜日が待ち遠しい! |
3月28日(土) | 18:15〜19:57 |
あこがれ+ピアニストを撃て |
3月29日(日) | 13:30〜15:09 |
大人は判ってくれない |
3月29日(日) | 15:40〜17:51 |
終電車 |
3月29日(日) | 18:20〜20:05 |
突然炎のごとく |
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チケット情報
料金
当日
- 一般
- 1,300円
- any会員
- 800円
- 特別割引
- 800円
- 25歳以下
- 800円
備考
チケットは当日券のみ。館内2階・スタジオC前の券売機でご購入ください。
特別割引は、シニア(65歳以上)と障がい者および同行の介護者が対象となります。
基本情報
上映期間 |
2015年3月12日(木)〜29日(日) |
上映作品 | 10作品 |
チケット情報 | 有料 |