金曜夜のYCAMシネクラブ vol.7
現代日本映画の最前線を紹介するシリーズ第7弾
上映作品3作品
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息を殺して
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息を殺して
厳格な画面構成と卓抜な演出 なにも語らない台詞から物語が溢れ出す
東京オリンピックを約2年後に控えた2017年12月30日。 すでに憲法も改正され国防軍が創設された時代状況の中、 ゴミ処理工場に一匹の犬が迷い込む。事務のタニちゃんは犬を探すが見つからない。 夜夜勤を終えたケンはこの日非番のゴウと TV ゲームをして遊んでいる。 足立さんは帰ろうとせず、ヤナさんは新年の飾り付けに勤しんでいる。 しかし彼らは皆同じような問題を抱えていたのだった。妊娠、不倫、家族、戦争で死んだ友達。 そんな中、足立さんとの不倫関係に思い悩むタニちゃんだったが、 いつしか既に死んだはずの元工場長の父親が、この場所にいるのではないかと感じ始める。
「素晴らしいアイデアで、ある社会の姿を表している。がらんとした空間に遊びとしての戦争を取り入れ、また現実とSF的な未来をミックスさせている。そのスタイルが非常に特別だ」として第67回ロカルノ国際映画祭新鋭監督コンペティション部門に出品された。監督は東京藝術大学大学院映像研究科大学在学中に制作した初長編『夜来 風雨の声』が海外で評価を受けた五十嵐耕平。
機械の音が支配する巨大な工場内でほぼ全編を撮影し、厳格な画面からは相容れないはずの寛容さと、なにも語らない台詞からは物語が溢れ出す。俳優には雑誌、CM などでモデルとして活躍する谷口蘭。自身も監督として活躍する嶺豪一と稲葉雄介。 チェルフィッチュなどの舞台にも数多く出演する足立智充。職業俳優ではないながら不思議な魅力を持ち合わせた、原田浩二。 そして日本のパントマイムの第一人者、あらい汎らが脇を固め、こちらを見透かすような犬、のぼの存在感が彼らをひとつに結びつける。
2014年/85分/配給:NOVO
《第67回ロカルノ国際映画祭新鋭監督コンペティション部門出品》
監督・脚本 : 五十嵐耕平
撮影・照明 : 髙橋航
出演:谷口蘭稲、稲葉雄介、嶺豪一、足立智充
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おそいひと
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おそいひと
世界が賛否に割れた衝撃作
始まってすぐに映像の美しさに圧倒され、次いで主演・住田の存在感に引き込まれ、やがて監督・柴田の眼差しの繊細さに出くわして幾度となく言葉を失い、劇中の「小池」に黙祷しつつも、最後はこっちの気持ちを丸ごともって行かれた。もしあなたが、この美しい傑作を観る直前までの私と同じく、「不必要な過激さを盛り込んだ障害者モノではないのか」と警戒しているのなら、そういうあなたや私の力みの正体が何であるのかを、『おそいひと』は涙とともに教えてくれるかもしれない。
モブ・ノリオ(作家)(公式ウェブサイトより引用)
電動車椅子で移動し、ボイスマシーンで会話を交わす。重度の身体障害者である住田(住田雅清)は介護者のサポートを受けて一人暮らしをしている。また、住田のよき理解者でもあるバンドマンのタケ(堀田直蔵)とつるみながら、平穏な日々を過ごしていた。
そんなある日、住田のもとに大学の卒業論文のために介護を経験したいという敦子(とりいまり)が現れる。そんな経験は何度もしているはずの住田の中で、自身にも整理しきれない違和が蠢き始め、混沌とし、次第に狂気に身を委ねていく...。そして、住田はあるひとつの決心をするのだが...。すべては血塗られた結末へと加速度的に収束されていく。
2004年/83分/35ミリフィルム上映/製作・配給:シマフィルム
《第5回東京フィルメックス2004コンペティション出品》
監督・編集:柴田剛 音楽:world's end girl friend、バミューダ★バガボンド
出演:住田雅清、とりいまり、堀田直蔵、白井純子、福永年久
作品上映
柴田剛トークイベント
作品上映
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柴田剛トークイベント
上映/イベントスケジュール
上映期間:2015年8月21日(金)〜9月25日(金)
日付 | 時間 |
上映作品 イベント |
9月4日(金) | 19:30〜20:53 |
おそいひと |
9月25日(金) | 19:30〜20:53 |
おそいひと |
9月25日(金) | 21:00〜21:40 |
柴田剛トークイベント |
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チケット情報
料金
料金
- 一般
- 1,000円
- any会員
- 500円
- 特別割引
- 500円
- 25歳以下
- 500円
備考
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特別割引は、シニア(65歳以上)と障がい者および同行の介護者が対象となります。
基本情報
上映期間 |
2015年8月21日(金)〜9月25日(金) |
上映作品 | 3作品 |
チケット情報 | 有料 |