ヴィム・ヴェンダース監督特集

ロード・ムービー3部作の第１作目。アメリカを旅しながら、旅行記を執筆中のフィリップ。原稿は進まず、アメリカでの旅にも嫌気がさした彼は、帰国しようとするが、トラブルが続く……。そして、ケネディ空港で同じドイツにむかう母子と知り合うが、母親はアリスというその娘をフィリップに託したまま、姿を消してしまう。

ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」を原作にペーター・ハントケがアレンジした脚本を基に制作されたロード・ムービー第2作目。自分を見つめ直す為の旅に出た作家志望のヴィルヘルム。道中で出会った女優のテレーゼや大道芸人の老人と口の聞けない娘、詩作をする青年などとの交流や出来事を描く。

アート写真からモード写真まで手がけ世界的に成功している写真家フィン。
常に注目される生活で、まともに眠る事すらもできない彼は、いつも死にまつわる短い夢の始まりで目を覚ます。そんなある日、車を運転中に偶然写真に収めた男の姿。と同時に彼は危うく大事故を起こしそうになる。そして、彼は旅に出る事を決めた……。「アメリカの友人」以来30年ぶりとなるデニス・ホッパー（2010年没）が出演するなど、話題を呼んだ秀作。

大型トラックで旅しながら、西ドイツの国境沿いの町々で映写をしているブルーノ。ある日、妻と別れたばかりだと言う小児科医のローベルトと偶然出会う。彼はブルーノのトラックの助手席に乗り込み、二人の旅が始まる。脚本のないままにクランクイン、撮影の進行と共に物語りが作られたという、ロード・ムービー3部作の第3作目。

舞台はニューヨーク。画家・デルワットの絵を高値で競売にかける為、トムは美術商の元へむかう。目論見どおり、競売にて高値で絵は売れるが、額縁職人のヨナタンは彼を疑っていた……。やがて、ヨナタンとトムの間には友情が芽生え始めるが、ヨナタンの周囲では様々な陰謀が仕掛けられ始める。
サミュエル・フラー、ニコラス・レイ、ダニエル・シュミットなどの映画作家が主要人物を演じている。