ルキーノ・ヴィスコンティ監督作品上映

18歳でバイエルン国王となったルートヴィヒ２世は、オーストリア皇后エリザベートへの恋に破れ、国費を費やす程に心酔した作曲家ワーグナーからも去られ、孤独と失意に陥っていく。
19世紀半ばに国王に即位した"伝説の狂王"ルートヴィヒ2世の生涯を描く。1時間近くをカットされていたシーンを完全に復元した約4時間にわたる壮大なドラマ。（完全復元版は1989年に公開された）
ヴィスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」「ベニスに死す」に続く、ドイツ3部作の1つ。

19世紀末のローマ。愛人を持つ貴族の男トゥリオ。ある日、彼は妻の不倫に気づき、嫉妬心をつのらせ、妻へ執着するようになる。華やかな社交界の裏で繰り広げられる愛欲と愛憎の先におとずれる悲劇の結末。
トゥリオを演じたジャンカルロ・ジャンニーニ全盛期の演技、妻役のラウラ・アントネッリの貞淑な美しさと愛人役のジェニファー・オニールの恐ろしいまでの妖艶な美しさがこの傑作に官能的な美をそえる。
ヴィスコンティ遺作。