「セロ弾きのゴーシュ」関連上映

ジョバンニは病気の母とふたりで暮らしている。父は帰らず、家計は苦しい為、学校が終わったら、印刷工場で働いている。
ある星祭りの夜、夜空を見上げていたジョバンニの前に、行き先のわからない"銀河鉄道"が到着する。そこには、先に乗り込んでいた幼なじみのカンパネルラが乗っていた。そこから、ふたり一緒の幻想的な銀河の旅が始まり、不思議な体験が彼らを待っているのだった。
宮沢賢治の同名小説をますむらひろしがマンガ化したものを映画化。登場人物のほとんどが猫の姿で描かれる本作は、宮沢賢治の世界観をより一層ファンタジックに仕上げている。また、音楽を細野晴臣が担当し、その美しい旋律は、多くの観客の心を揺さぶった。公開から20数年たった今でも語りつがれているアニメーションの傑作。

狩猟にでかけ、山道を迷った青年たちがたどり着いた"西洋料理店・山猫軒"。
そこはなんとも奇妙で不思議な料理店だった……。
独特のタッチで描かれた画がより一層、宮沢賢治の不思議な世界へと鑑賞者を誘い込んでいくアニメーションの傑作。本作は、個性豊かな短編作品で日本のアニメーションの歴史に大きな足跡を遺した岡本忠成の遺作にあたる。しかし、岡本は原作に特別な思いを持っていながらも、1990年に制作半ばで急逝。数年後、盟友・川本喜八郎が監修し、仕上げた。