山口未公開日本映画特集2006
山口でまだ公開されていない近年の日本映画を連続上映。その年の各種ベスト点に入賞した作品やベストセラー小説の映画化作品から公開されたばかりの作品まで、文化庁の日本映画上映支援事業の助成を受けての実施です。
上映作品5作品
作品上映
リンダリンダリンダ
作品上映
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リンダリンダリンダ
文化祭でブルーハーツを演奏することになった女子高生達
高校生活最後の文化祭でオリジナル曲を演奏するはずがメンバーの骨折でバンド内は気まずい雰囲気、分裂の危機!そんな時、通りかかった韓国からの留学生ソン。「ソンさん、バンドやらない?」理解できないソンは元気に返事をするだけ。そして、ソンがヴォーカルに!連れていかれた部屋で聴いたのは、ブルーハーツの「リンダリンダリンダ」。曲を聴いているソンの目からは涙が!ステージまで、たった3日で演奏できるようになるのか?ソンは歌えるようになるのか?夜遅く学校に忍び込んで練習をする4人。「こういう時のことって忘れないよね」そうつぶやいた。
そう、忘れないのだ。私自身、高校を卒業して何年もたっているのに確かに忘れていない。「あぁ、高校の文化祭ってこうだったよね」「そうそう、学校ってこんな感じだったよね」と何気ないシーンでそう感じることのできる作品だ。現役高校生も今から高校生になる子も、そして、かつて高校生だった方も高校生活の雰囲気を感じ取ってもらいたい。「リアリズムの宿」でおなじみの山下敦弘監督が贈る青春ストーリー。山口市立中央図書館・ティーンズコーナーにもノベライズを所属しています。ぜひ借りてみてくださいね。
解説:甲斐都世(山口市立中央図書館)
2005年/114分/日本
監督:山下敦弘
音楽:ジェームス・イハ
主題歌:ザ・ブルーハーツ
出演:ぺ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、関根史織、三村恭代、湯川潮音
作品上映
ニワトリはハダシだ
作品上映
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ニワトリはハダシだ
様々な社会的な問題を含めつつも、ユーモアあふれる人間ドラマ。
15歳の少年サムは京都府の港町・舞鶴で育った。サムは重度の知的障がいを持っているが、人並みはずれた記憶力も持っている。現在、サムは潜水夫のチチ・守と暮らしている。サムのハハ・チンジャは在日朝鮮インで、サムの教育方針について守と考えがあわないため、妹チャルを連れて別居中だ。ある日、警察の汚職事件を偶然目にしてしまったサムは、抜群の記憶力を持っているために、事件をもみ消そうとする警察、暴力団から追われることになる。
本作はサムが巻き込まれた事件を軸に、過去に舞鶴沖で起きた「浮島丸事件」をチンジャの母ハルメが経験しているなど、戦争の時代から今までの日本の道程をかいま見せていく。自分が朝鮮人だという理由で、結婚をためらうチンジャに守は「何人だってかまへん、ニハトリはハダシだ」と言い切り、そしてサムとチャルが生まれたのだった。「ニハトリはハダシだ」は「わかりきったことのたとえ」だ。サムを救おうと必死になる両親を原田芳雄、倍賞美津子がエネルギッシュに演じる。巨匠・森崎東監督が現代社会に潜む様々な問題、封印された日本のタブーをあぶりだしつつ、庶民の喜びと悲しみを厳しくも暖かな視点で描き出す感動作。
解説:大久保雅子(コミュニティシネマ/プログラムコミッティ)
2003年/114分/日本
監督:森崎東
出演:肘井美佳、石橋蓮司、余貴美子、加瀬亮
作品上映
理由
作品上映
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理由
宮部みゆき直木賞受賞の原作を映画化。
6月の暴風の夜に荒川の高層マンションで起きた一家四人惨殺事件。平凡な一家と思われていた被害者たちは、実は家族ではなかった。では、彼らは何者?真犯人は誰?事件の真相は?夕暮れに浮かび上がる高層マンションの威容。それは奇妙な作り物のようで、人間が暮らしているような生活感は感じられない。マンションの住人や事件の関係者達は次から次へと、カメラに向かって証言をする。でも、それらは、大きな流れの中のちっぽけな断片に過ぎず、全体の姿は見えない。自己の存在さえ疑われるような実態のなさ。演じる俳優達もカメラに向かって一人一人が演技するだけで、自分自身が全体の流れのどこに位置するのか全く掴めなかったそうだ。その不安感が映像を通して伝わってくる。大林監督が心がけたことは、「現作に忠実に」。そして、自然光は使わず、わざと人口の光の元で撮影を続けたそうだ。それは、この物語に白昼夢のような印象を与える。そして、私達は初めて気づくのだ。過去・現在・未来を抱えて生きている私達自身、実は社会の小さな断片に過ぎないことを。そして、人は一人では生きてはいけないということを。
解説:岩尾美千代 (コミュニティシネマ/プログラムコミッティ)
2004年/160分/日本
監督:大林宣彦
出演:村田雄浩、岸部一徳、大和田伸也、久本雅美
作品上映
空中庭園
作品上映
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空中庭園
角田光代が家族をテーマに描いた原作を映画化。
「何事もつつみ隠さず、タブーをつくらず、できるだけすべのことをわかちあう」。それが東京郊外の団地に住むごく一般的な家庭、京橋家の決まりである。しかし、そんなルールは守れる筈はない。ふとしたきっかけから、夫の愛人が息子の家庭教師として乗り込んできて、家族それぞれの誰にも言えない秘密が暴露され始める。
角田光代の第三回婦人公論文学賞受賞作である「空中庭園」の映画化。監督は「青い春」「ナイン・ソウルズ」の豊田利晃。小泉今日子、鈴木杏、ソニンなど、一見さわやかな家族ドラマの顔ぶれであるが、内容はそうではない。豊田監督作品をご覧になった方なら想像できるだろうが、身体の一部をえぐられたような後味。リアリティのないテーマの映画が最近では増えているけれども、「家族」というのはすぐそばにある身近なもの。この映画で描かれる「家族」は他人事ではないかもしれない。きっと、誰もが心に秘めてる何かがどこには存在している。だからこそ、多くの方にこの映画を観てほしいと思う。
解説:あんのきよみ(コミュニティシネマ・プログラムコミッティ)
2005年/114分/日本
監督:豊田利晃
出演:小泉今日子、板尾創路、鈴木杏、広田雅裕
作品上映
スクラップ・ヘブン
作品上映
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スクラップ・ヘブン
ある事件で知り合った若者達が巻き起こす騒動と彼らの心理的内面を描く。
ある日、バスジャック事件がおきる。そのバスに偶然、乗り合わせていたのは、シンゴ、テツ、サキ。警察官であるにもかかわらず、犯人を前にして無力だったシンゴは3ヶ月後再開したテツに心の内をぶちまける。「想像力が足りない」というテツに引きづられ、「俺も世の中も想像力があればマシになる」とシンゴ。2人はおもしろおかしく復讐の代行業を始め、のめりこんでいく。ほんの憂さ晴らして始めたことが思わぬ方向へ向かうのにも気づかずに……。鬱屈した思いを抱えて日々をおくるシンゴに実力派・加瀬亮。そして、大胆な行動をとるテツには独特な存在感を持つオダギリジョー。「キル・ビル」で国際派女優へのデビューを果たしている栗山千明。「このメンバーでしかできなかった」と李監督の思いも深い。世の中に足りないのは想像力だけなのか?そもそもテツが言うところの想像力とは何を示すのか?衝撃のラストシーンに味わいを添えるエンディング曲を聞きながら「何か物足りない、何かしたいと感じている」彼らに自分を重ねる人もいるかもしれない。
解説:YCAM(コミュニティシネマ)
2005年/117分/日本
監督:李相日
出演:加瀬亮、オダギリジョー、栗山千明、光石研
上映/イベントスケジュール
上映期間:2006年1月7日(土)〜2月5日(日)
日付 | 時間 |
上映作品 イベント |
1月7日(土) | 13:00〜14:54 |
リンダリンダリンダ |
1月7日(土) | 16:00〜17:54 |
リンダリンダリンダ |
1月8日(日) | 13:00〜14:54 |
リンダリンダリンダ |
1月8日(日) | 16:00〜17:54 |
リンダリンダリンダ |
1月9日(月) | 13:00〜14:54 |
リンダリンダリンダ |
1月9日(月) | 16:00〜17:54 |
リンダリンダリンダ |
1月13日(金) | 13:00〜14:54 |
ニワトリはハダシだ |
1月13日(金) | 19:00〜20:54 |
ニワトリはハダシだ |
1月14日(土) | 13:00〜14:54 |
ニワトリはハダシだ |
1月14日(土) | 16:00〜17:54 |
ニワトリはハダシだ |
1月15日(日) | 13:00〜14:54 |
ニワトリはハダシだ |
1月15日(日) | 16:00〜17:54 |
ニワトリはハダシだ |
1月20日(金) | 13:00〜15:40 |
理由 |
1月20日(金) | 19:00〜21:40 |
理由 |
1月21日(土) | 13:00〜15:40 |
理由 |
1月21日(土) | 16:30〜19:10 |
理由 |
1月22日(日) | 13:00〜15:40 |
理由 |
1月22日(日) | 16:30〜19:10 |
理由 |
1月27日(金) | 13:00〜14:54 |
空中庭園 |
1月27日(金) | 19:00〜20:54 |
空中庭園 |
1月28日(土) | 13:00〜14:54 |
空中庭園 |
1月28日(土) | 16:00〜17:54 |
空中庭園 |
1月29日(日) | 13:00〜14:54 |
空中庭園 |
1月29日(日) | 16:00〜17:54 |
空中庭園 |
2月3日(金) | 13:00〜14:57 |
スクラップ・ヘブン |
2月3日(金) | 16:00〜17:57 |
スクラップ・ヘブン |
2月4日(土) | 13:00〜14:57 |
スクラップ・ヘブン |
2月4日(土) | 16:00〜17:57 |
スクラップ・ヘブン |
2月5日(日) | 13:00〜14:57 |
スクラップ・ヘブン |
2月5日(日) | 16:00〜17:57 |
スクラップ・ヘブン |
作品が見つかりませんでした。 |
チケット情報
料金
当日
- 一般
- 1,000円
- any会員
- 800円
- 学生
- 800円
- any会員の学生
- 500円
- 青少年(18歳未満)
- 500円
- 特別割引
- 500円
備考
チケットは当日券のみ。館内2階・スタジオC前の券売機でご購入ください。
特別割引は、シニア(65歳以上)と障がい者および同行の介護者が対象となります。
基本情報
上映期間 |
2006年1月7日(土)〜2月5日(日) |
上映作品 | 5作品 |
チケット情報 | 有料 |
クレジット |
主催:(財)山口市文化振興財団 |