ウエスト・サイド物語

題名を聞いただけでオールドファンには懐かしいあの頃がよみがえるこの映画は1957年、「ロミオとジュリエット」を現代版に移して上演され、大ヒットしたブロードウェイミュージカルを、ロバート・ワイズ監督が見事に映像化した作品です。ジョージ・チャキリスとナタリー・ウッド主演の現代版ロミオとジュリエット。それも斬新な映像とあくまでカッコいいダンスと歌で夢中にさせてくれる、これぞまさに"ザッツ・エンターテイメント！"有名な、愛を語り合うバルコニーの場面はアパートの階段に置き換えられ、対立する両家の乱闘シーンはジャズのリズムにのせてのダンスシーンで展開される。あの、指をならしながら決めるポーズを何度鏡の前で真似したことか。近年の映画は現実的な題材を基にするリアルな描写か、CGを駆使した超非現実的な作品が多く、夢のいっぱいつまったミュージカルはあまり観る事が出来ません。映画全盛時代に創られたドリームワールドはシニアには懐かしく、ヤングには新鮮に映ることでしょう。そして、観終わった後に思うのです。やっぱりカッコよくなくっちゃあ！
解説：小澤由己子（コミュニティシネマ／プログラムコミッティ）