サウンド・オブ・ミュージック

これは不思議な映画です。何度も見た事があるのに見る度に感動してしまう。帰り道にはメロディを口ずさんでしまう。飽きることがない。いったいこの映画の魅力は何？雄大なアルプスの風景。音楽の都ザルツブルグの美しい町並み。祖国への愛国心。人生の苦難に立ち向かう勇気。或いは今は希薄になりつつある家族への愛と強い絆……。そして全編に散りばめられた珠玉の名曲の数々。マリア役は前年の「メリー・ポピンズ」でオスカーを手にした、J・アンドリュース。（彼女は4オクターブの声を持つと言われていた）トラップ大佐役は存在感のあるC・プラマー。（大佐を理想の男性像と言った女性がいたとか）二人がフォークダンスを踊るシーンや宵闇の東屋のシーンはとても美しい。オーディションで選ばれた7人の子役もそれぞれに個性的で、美しい歌声を聞かせてくれる。61年「ウエストサイド物語」でオスカーを手にしたワイズ監督は、この作品で65年に再びオスカーを手にしました。音楽は「王様と私」や「南太平洋」で有名なロジャース&ハマースタインの名コンビ。全編を彩る名曲の数々はそれぞれの美しく魅力的なシーンと完全に一致して、映像と音楽をより一層印象的なものにしています。 あなたのお気に入りのシーンはどの場面？お気に入りの曲は？初めて見る人も何回も見たことがある人もどうぞお楽しみください。この美しく爽やかな季節にぴったりの愛と音楽に満ちた不朽の名作を、ご家族揃って……。
解説：岩尾三千代（コミュニティシネマ／プログラムコミッティ）