愛と青春の旅だち

胸を熱くする青春映画はハリウッドの得意とするところ。これはまさに正統派青春映画の不朽の名作です。士官学校に入学した青年（リチャード・ギア）が、厳しい訓練の中で親友との友情や町工場で働く娘との恋愛のなかで成長していく姿を描いたドラマ。ストーリーは単純そうに見えて脚本がやはり良く出来ています。ハラハラドキドキあり、ロマンチックなラブシーンありでスクリーンから目が離せない。いえいえ、実はリチャード・ギアに視線が釘付けなのかもしれません。いまはロマンスグレーの渋い役どころが多いリチャードですが、青年時代は惚れ惚れするほどカッコイイ！純白の制服に身を包んだ彼に、映画館内が女性のため息で埋まってしまった……とは、ちょっと大袈裟でしょうか。見どころはもちろんリチャードだけではありません。アカデミー賞に輝いたルイス・ゴセット・ジュニアの演技も必見です。別世界の話の様で、実は誰にでもある青春時代の一コマを思い出させてくれる、だから青春映画は何度観ても胸が熱くなるのでしょうね。うっとりするようなエンディング、是非カップルにお勧めです。
解説：小澤由己子（コミュニティシネマ／プログラムコミッティ）