田舎に住む少女が都会で少年と出会うという進行で物語が進んでいくが、後半、プラモデルロボットが崩壊し、建材などで出来た「匿名的な何でもない」ロボットが現れることで、デザインされたシンボル群が解体される。最後には物語を構成する舞台装置、アイテム、キャラクターたちが「同じ小さなサイズで均質で等価な」3Dデータとして、主人公の少女の目前に現れる。タイトルは、日本各地に展開するショッピングモールの名前に由来するとともに、<消費社会への愛憎入り交じる思い><日本の一定の世代が共有する、記号のラインアップや物語内の閉じた自己完結的空間への関心><都市と自然の距離感>がシンボライズされている。
日々の生活の中での風景や日本の80年代以降のサブカルチャーの要素を抽出し、イラストや 3DCGを混成的に多用したアニメーション映像と、その映像の中に登場する3Dモデルのデータを設計図とし、実際に立体的に組み立てたオブジェからなるインスタレーション。ここでは、アニメーション映像を、映像にまつわる様々な手法と空間表現をつなぎ、現実を描写するインターフェースとして提示している。