撮影に際しては、スポーツ工学や自動車安全実験、宇宙開発などで使用する高速度カメラを使用しており、そのカメラにコンピューター制御された振動デバイスによって微細な動きを与え撮影をおこなうなどの試行錯誤がおこなわれている。このようにして撮影された膨大な量の映像素材に対して、複雑な合成や、繊細なスピード調整などの加工を施すことでひとつのビデオダンス作品へと構成。肉眼では認識できない身体の動き、存在感を瑞々しく描き出すことに成功すると同時に、メディアテクノロジーと身体の関係から生み出される、新しいイメージを提示している。
映像に浮かび上がる微細な身体の運動
新たな〈遠近法〉を探求する勅使川原三郎のビデオダンスシリーズ「Perspective Study」の2作目。