会場には鑑賞者のポートレートを撮影する端末が設置されており、この端末で撮影された画像の輝度を解析し、それに基づきレーザーをシートに照射し画像を描き出していく。鑑賞者は、日常的に接している光学装置とは異なる原理で描かれる画像を通じて、ほとんど意識することのない〈光のマチエール〉の存在を感知する。
特殊な塗料を塗布したシートにそれぞれレーザー光を照射し、光学反応を起こすことで、モニターやプロジェクターなどの光学装置とは全く異なる原理で画像を表示するデバイス。蓄光塗料を使用する「fade out―phosphorescence」と、光に反応して着色する有機化合物「フォトクロミック化合物」を含んだ塗料を使用する「fade out―photochromic」の2つで構成されている。