三上の90年代の代表作「Molecular Informatics」の基本的なコンセプト「視ることそのものを視る」「視線を成立させる意識と無意識の連鎖」をベースに、今日の技術を積極的に導入し、その表現部分を大幅にアップデートするかたちで制作した。会場には2面の巨大スクリーンと、それに対応するように視線検出用デバイス「The EyeWriter 2.0」が組み込まれた椅子が設置されており、体験者はこの椅子に座り、スクリーンに映し出される3次元仮想空間の映像を体験していく。体験者の視線の方向に応じて、3次元仮想空間に線状の構造物が生成され、それが成長していくプロセスを通じて、体験者は普段意識することが無い視線の触覚的な側面を体感していく。
視ることそのものを視る
2名の体験者の視線の軌跡をトラッキングし、3次元仮想空間内に可視化していくインスタレーション。