「老い」とは縁遠い存在とされる子どもたちが、パンク風のファッションに身を包み、Queenの名曲「Donʼt Stop Me Now」をはじめとする数々のポップソングに合わせて、猛スピードで成長し、死を迎えるまでを演じていく。その鮮やかなコントラストと、ゴブ・スクワッドらしいユーモア溢れるポップな表現が融合している。
ゴブ・スクワッドは製作中のワークショップの中で、子どもたちに、個人的なことから世の中で起きていることまで、彼らが気になっていることを自由に話してもらうと同時に、「いま君が45歳だとして、何が出来ると思う?」といった未来の自分についての問いかけをおこなった。そこで子どもたちから提示されたエピソードや願望をひとつひとつ拾い集め、構成することで本作の台詞の大半がつくり出されている。
劇中では、こうして生まれた台詞の魅力を最大限に引き出せるよう、マジックミラーで覆われた特殊な舞台装置や、ワークショップ中に撮影された過去の出演者の映像を用いるなど、巧妙な演出が埋め込まれている。