空間に配置される日常的なオブジェクトには、カメラ、マイク、モーター、小型コンピューターなどが組み込まれ、インターネットに接続されており、鑑賞者はウェブブラウザから各オブジェクトにログイン(憑依)して作品を体験する。
自分の身代わりとして存在するアバターは、仮想空間ではなく物理法則が支配する現実空間に存在し、そこには生身の人間(観客)も存在する。IoTに代表されるようにあらゆる物がネットワーク化され、人工知能が成熟しようとしている現在、自律性を持たない無機物である物たちが、意思を持った者となり世界を知覚し動き出した時、そこに立ち上がってくる新たな関係性を見いだすことができる。
電話やカラーコーン、石膏像、車、植物など大小さまざまな16のオブジェクトで構成されるインスタレーション作品です。