1950年生まれ。山口大学理学部教授、同大学時間学研究所所長。約21億年前にミトコンドリアや葉緑体を生み出し、真核細胞の進化に寄与してきた細胞内共生は、現在でも繰り返しておこなわれ、宿主細胞に新たな構造と機能を与えて細胞の進化と多様な環境への適応力獲得の原動力となっている。細胞内共生の研究は、真核細胞の起原と進化のルーツの解明に役立ってきたが、細胞内共生がどのようにして成立するかは明らかではない。私は寄生から共生への過渡期にある細胞を研究材料に使って、細胞内共生の成立条件を分子レベルで明らかにする研究をおこなっている。任意の組み合せで細胞内共生を成立させる技術開発を目指している。