ラオス系タイ人が多く住むタイ北部ペッチャブーン県の小都市ロムサックにて、地元住民の仏教儀式や冠婚葬祭のために演奏するピン・プラユック・バンド。リーダーであるナリンが所有する耕運機に四方八方に向けられた拡声器を備え付けた巨大なサウンドシステムを移動させながら電気ピンとベース、打楽器隊が練り歩く。2014年、YouTubeで彼らの演奏に興味を持ったLAのInnovative Leisureが現地でフィールドレコーディングしてファースト・アルバム『Electric Phin Band』をリリース。プログレッシブ・ロックやクラブ・ミュージックにも負けない個性的なサウンドは全世界に衝撃を与え16年続編として『Electric Phin Band 2』が発表された。17年、空族制作の『バンコクナイツ』の出家儀式のシーンで出演。その後メンバーの入れ替わりからKhun Narin Electric Phin Bandと若者Deegree Music Bandの2組に分かれて活動を続けている。