オーストラリア南東部のビクトリア州のジーロングを拠点に活動するバック・トゥ・バック・シアターは、オーストラリアを代表するカンパニーとして、国内外にその名を知られている。知的障がいのある俳優たちで構成される同カンパニーは、オーストラリアが海外にほこる重要な文化財とみなされている。
2009年から2022年の間に、世界でも有数なアート・フェスティバルや劇場での上演およびスクリーニングを含む、国内で83カ所、国外では116カ所にてシーズン公演をおこなう。2009年以降、芸術の素晴らしさとインクルーシブをテーマにしたワークショップも展開。現在までに34,000人を超える参加者と体験を共有してきた。
国際イプセン賞、ヘルプマン賞オーストラリア最優秀作品、エディンバラ国際フェスティバル・ヘラルド・エンジェル批評家賞、エージ批評家賞、ベッシー賞、オーストラリア演劇界への長きに渡る貢献を称えるシドニー・マイヤー・パフォーミング・アーツ・アワード・グループ賞を含む、22もの国内外の賞を受賞。2015年には、芸術監督であるブルース・グラッドウィンが、オーストラリア・カウンシル・フォー・ジ・アーツが卓越した演劇人に贈る最優秀演劇賞(発足初年度)を受賞。2019年には、グリーンルーム賞最優秀アンサンブル部門をカンパニーが受賞している。
日本では2013年にフェスティバル/トーキョーの招聘した「ガネーシャ VS. 第三帝国」で初公演。また国際芸術祭あいち2022では《ODDLANDS》、《SHADOW》の2つの映像作品が上映され話題を呼んだ。今回は2018年に東京芸術劇場で上演された《スモール・メタル・オブジェクツ》以来、5年ぶりの来日公演となる。