1960年生まれ。長野県出身。東京芸術大学美術学部芸術学科美学専攻卒業。1990年、キヤノン株式会社が創設した文化支援事業「キヤノン・アートラボ」にコ・キュレーターとして参画。2001年の活動終了まで、同社の持つメディア・テクノロジーを応用したアート・プロジェクトのすべてのキュレーション、プロデュースを手がけ、世界的にもいち早くインタラクティブ・アートに取り組む。主なプロジェクトとして、古橋悌二「LOVERS」(1995年)、三上晴子「Molecular Informatics―視線のモルフォロジー」(1996年)、ノウボティック・リサーチ「IO_DENCIES」(1998年)、カールステン・ニコライ+マルコ・ペリハン「polar」(2000年)など。
90年代後半から、後のYCAMに繋がる山口市の「文化交流プラザ(仮称)」設立のために設置された研究者グループ「ソフト研究会」に参加し、新しいタイプのアートセンターのリサーチ、コンセプトづくり、運営のための制度設計などをおこなう。2001年10月、YCAMの開館準備室に着任し、2003年11月の開館以降はチーフ・キュレーターおよびアーティスティック・ディレクターとしてYCAMの主催事業全般のディレクション/監修を担当。その他、展覧会や公演、人材育成プログラム等の企画もおこなう。主な企画にラファエル・ロサノ=ヘメル「アモーダル・サスペンション」(2003年)、坂本龍一+高谷史郎「LIFE―fluid, invisible, inaudible...」(2007年)、「大友良英/ENSEMBLES」(2008年)、三上晴子「Desire of Codes|欲望のコード」(2010年)、渋谷慶一郎+岡田利規「THE END」(2012年)、「RADLOCAL―地域×メディア」(2014年)などがある。
高度情報化/脱モダン社会におけるアートセンターのあるべき姿を意識し、作品を体験するための制度や機能を問い直す手法を自己組織的に編み出せるよう努めるとともに、その根幹に関わる人材の育成にも力を注いでいる。
2001年10月〜2017年3月